「フォーレ&モーツァルト」に寄せて
ご存知のように、今年はモーツァルト生誕250年に当たります。音楽界は記念の企画が目白押しです。私も昨年1月、「モーツァルトに恋して」と題し、全モーツァルト作品によるコンサートを行ないました。 その第2回目を、新たな視点で企画したいと構想を練ってきました。ここ数年は年に1〜2回のペースでコンサートを行なってきたのに、このところ案内が届かないので、病気でもしているのではないかと、何人かの友人から心配されていました。ようやく今秋、2つの会場でコンサートを行なうことが決まりました。 モーツァルトの影響を色濃く感じさせる作曲家を組み合わせたいと考えた末、私が辿り着いたのはフォーレでした。フランスの作曲家フォーレが、モーツァルトとどう結びつくのか?と疑問を抱かれる方も多いことでしょう。はっきり申し上げて、理論的に立証できるものではなく、ほとんど私の思い込みです。フォーレの無駄のない研ぎ澄まされた旋律の美しさがモーツァルトに通じると、かねてから感じており、私の中では「フォーレ=フランスのモーツァルト」という図式がありました。 当初、コンサートのタイトルを「モーツァルトに恋して vol.2」と考えておりましたが、二人の作曲家を同じ重さで採り上げるため、「フォーレ&モーツァルト」としました。洗練された美の世界に少しでも近づくことができれば、そして皆様にそれをお届けすることができれば嬉しく思います。 ピアニストはコンサートでの共演が3度目となる古川泰子さん。フランス音楽初挑戦の私を強力にサポートしてくださることでしょう。 会場は、おなじみのフリューゲル・ザールと代々木上原のムジカーザです。2つのホールは偶然にも同い年の11才。規模も50席と100席と似かよっています。響きや建物の雰囲気を比べていただくのもおもしろいのでは。 今秋は、ぜひ多くの方と会場でお会いしたいです。 |
2006年4月25日 |
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