『キャバレーソング 或いは ウィーンの手紙』へのお誘い



  厳しい暑さが続いておりますが、お変わりございませんか。涼やかな風が吹く頃にコンサートを行なうこととなりましたのでご案内申し上げます。

 昨年12月、久々にウィーンを旅してきました。その時の強烈な印象が帰国後も身体の中に渦巻き、何かの形で外に出さない限りこのウィーン病から脱出できない(できなくても良いかもしれませんが?!)と企画したのが、今回の『五感でウィーンを味わうコンサート キャバレーソング 或いは ウィーンの手紙』です。

 ウィーンにちなんだ二人の作曲家を採り上げました。ツェムリンスキーの曲にはマーラーの影を強く感じます。調性が崩れる寸前の危うさ、光と闇が交錯するようなハーモニーの揺れが魅力的です。もう一人のシェーンベルクはウィーン生まれ。ツェムリンスキーに師事したこともあり、12音技法という新しい作曲理論を生み出した人です。ウィーンで仕事に活路を見い出せず、ベルリンに移り、キャバレー・ブレットルの専属作曲家となった年に書かれたのがBrettl-Liederキャバレーソングです。日本でキャバレーというと男と女、酒と泪…など暑苦しいイメージを持ってしまいますが、当時の文化人が集う高級なサロンであったようです。ベルリンに移ったとは言え、どこを切ってもウィーンの血が流れているような、お洒落で優雅でちょっと色っぽい曲です。今回、私自身が台詞を創り、歌と語りと交えて物語仕立てにしました。果たしてどんな展開になりますか、どうぞご期待ください!コンサートを一緒に創ってくださるピアニストは竹尾真紀子さん。そして、こんにゃく座歌役者の梅村博美さん、アロマテラピストの鈴木梨沙さん、アーティストの羽田智憲さんはじめ多くの方のお力添えをいただきながら準備を進めております。

 ドイツ歌曲がお好きな方も、今まで親しみにくいとお感じだった方も、どうぞお気軽に足をお運びくださいませ。心よりお待ち申し上げます。
                            
2015年 盛夏


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